東京農業アカデミー 八王子研修農場

卒業生インタビュー

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第2期生
(就農2年目)

佐藤 睦美さん

就農地:あきる野市

栽培作物

ミニトマト、トウモロコシ、タマネギ、ニンジン、エダマメ

就農1年目から変化したこと

就農当初に比べ、借りている農地は約2倍に増えました。
1年目は作業量の限界が分からず、ハウスいっぱいにトマトを植えましたが、一人では栽培しきれないと学びました。現在は栽培量を調整し、自分の作業量に見合った規模へと見直しています。

トウモロコシは朝収穫しなければならず、小学生の子どもの登校準備と重なってしまいます。そのため、作付けを減らして新たにエダマメを増やしました。
収穫量は少なくなりましたが、子育てと農業の両立を考慮し、今は現実的な規模で折り合いをつけています。

労働力の確保について

夫が休日にトラクター作業を手伝ってくれるほか、援農ボランティアの方に、タマネギの定植やニンジンの種まきなど、人手が欲しいときに手伝ってもらっています。

1年目は、トマトのパック詰め作業を夜中に行うこともありました。現在は、仲卸業者さんへ外注することで生活リズムを崩さないようにしています。出荷先も、近隣で集荷してくれる業者に絞り、畑での作業時間を増やす工夫もしています。

アカデミーの同期メンバーや指導員、当時出会った農業関係者、就農地域の農業者などとの交流はどのように行っていますか?

アカデミー関係の方たちとはメッセージアプリのグループで近況報告などを行っています。1年目はお互いの畑の視察に行っていました。農家派遣研修でお世話になった農家の方が近くにいて、困ったときにはすぐに相談できる関係です。毎朝直売場でお会いする農家の方々とも、日常的に交流しています。

卒業生インタビュー
新規就農時と現在をくらべて成長したと思うのはどんなことですか?

アカデミーで学んだ通りに作業していた1年目からは成長して、今では必要な部分を見極め、効率的に手順を調整できるようになりました。
当初は、機械を軽トラに載せて畑へ移動するのも緊張していましたが、今では力仕事も含めて自分でできるようになりました。農作業を通じて筋肉も体力もついたと実感しています。

現在の課題や問題点について、どのような対策が必要だと感じていますか?

これまでは「作りたい作物」を優先していましたが、今後は収益性や作業効率を考えていかないといけないと思っています。
収益性のよいエダマメの栽培を増やすために専用の機械も導入しました。ただし、トマトと収穫時期が重なるので、人手の確保も今後の課題です。

今後の農業経営の目標や抱負などを教えてください。

子どもが成長して農業に充てられる時間が増えたら、農地を拡大して、収穫量も増やしていきたいと考えています。将来的には、次世代に農業をつなげることを目標にしていて、そのために、まずは経営を軌道に乗せることが必要だと感じています。

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アカデミーでの学びをどのように生かされていますか?アカデミーへの入講を考えている人、就農を控えた後輩へのアドバイスをお願いします

アカデミーでは1年目にさまざまな野菜の栽培方法が学べるので、特定の品目に絞らず、幅広く習得しておくことが大切です。私がトウモロコシからエダマメにスムーズに移行できたのも、アカデミーで基礎知識を学んでいたからです。
2年目の農家派遣研修では、地域の農家さんや仲卸業者とのつながりができ、それが現在の販路にも繋がっています。
大人になってから、仕事を辞めて2年間じっくり学べる機会は多くありません。もし可能ならぜひ挑戦してほしいと思います。
農業は自分の采配で働き方を調整できるため、子育て中の家庭にも向いていると感じます。子どもの発熱時や学校行事などにも柔軟に対応でき、仕事と生活のバランスをとりやすい点が魅力です。
子育てしながらできる仕事としても、農業はいいのではないでしょうか。